日本な花とハーバリウム「藤」編

2019年06月17日

日本の花の花言葉で、奥ゆかしく美しい日本の花々を、想いを込めて贈れたら嬉しいですよね!
日本の花と人々の文化には、古くより密接な関わりがあるのはご存知でしょうか?

平安時代には日本の花について、多くの和歌や詩が詠まれています。
平安時代の人々は、花見などをして花を楽しんでいたことも有名です。その風習は現代でも色濃く残り、日本の花は観賞やモチーフなどとして、人々の生活の一部になっているのではと思います!

今回は、紫の花の垂れ下がる姿が美しい「藤」について、ご紹介していきます!

紫色の花が美しい藤も古くから人々に親しまれており、数多くの俳句や絵画が残されている日本の花です。

*藤の花の特徴

藤の花は古くから振り袖姿の女性に例えられるように、優雅で柔らかい印象を与える花です。庭園や公園で目にする藤棚のイメージが強く、自宅で育てるのは難しいように感じてしまいがちですよね。
しかし、実は藤は鉢植えでも楽しめるのです。根の成長が制限されることから、むしろ鉢植えの方が花つきがよくなるとも言われています。
藤という字は「上にのぼる植物」という意味を持つ漢字で、元はつるを作る植物を指します。日本ではこの藤の花に限定して使われます。

*女性らしさの象徴と言われる

香りが強く、たおやかに咲く藤は古来から女性らしさの象徴と考えられてきました。対して厳格で力強い印象の松は男性らしさを表現した樹木とされ、日本画や古典文学では良く藤と松がセットで登場します。下村観山の屏風絵『老松白藤』は精緻な描写が見事です。『枕草子』では「めでたきもの」として「色合ひ深く、花房長く咲きたる藤の花、松にかかりたる」と語られています。男性にしなだれかかる女性の姿が目に浮かんでくるようです。

*花言葉

上記の事から藤は女性に、松を男性に例えられることが多く、花言葉も「優しさ」「歓迎」「決して離れない」「恋に酔う」など女性を思わせるものが多いのが特徴です。
また、藤はツル状の植物で、山などに自生しているものは他の木に巻きついて成長します。その巻きつく力はとても強く、時には巻き付いた先の木の幹を絞め殺してしまうこともあるところから、「決して離れない」という花言葉がついています。

名前に藤が付いている方、多いですよね?!

佐藤さん、加藤さん、伊藤さん、斉藤さん…
日本人に多い苗字には不思議と「藤」の字が多く付いています。実はこれは、平安時代に栄華を極めた藤原氏の影響と言われています。藤原氏の一族は全国に広がり、加賀の国の藤原氏は加藤、伊勢の国の藤原氏は伊藤、と地盤となった国の名を取って家名を変えていきました。明治になって苗字が義務づけられるようになると、名門・藤原氏にあやかろうと、ゆかりの無い人々も「藤」の字が入った苗字を名乗るようになったと言われています。

いかがでしたか?
歴史があり、日本人にも馴染みの深い藤。

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